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車載用リードフレームへのめっきの重要性と業者の選定基準を解説

車載用リードフレームへのめっきが重要な理由

車のリードフレームへめっきを施す理由は、信頼性や耐久性の確保のほか、電気伝導性や実装性の向上という目的もあります。

車載電子部品の性能は、内部構造のわずかな変化でも大きく左右されます。その中核となるリードフレームは、熱や電気信号を安定して伝える役割を担い、過酷な条件下でも機能を維持しなければなりません。

とくに車に搭載される制御ユニットやセンサーでは、素材そのものだけでなく、表面処理の質も寿命や信頼性を左右します。適切にめっきを施すことで、腐食の進行を抑えつつ、はんだ付け性や導電効率を高め、製品の品質を高められます。

ここでは、車載用リードフレームへのめっきが重要な意味を持つ理由を詳しく見ていきましょう。

信頼性と耐久性の確保のため

過酷な条件にさらされる車載電子部品では、表面のわずかな劣化が重大なトラブルの引き金になることがあります。とくにリードフレームは内部の接続の基盤となるため、酸化や腐食をいかに抑えるかが長寿命化のポイントです。

リードフレームは主に銅素材でできていますが、銅は変形しやすく、また酸化もしやすいため、そのままの状態で使い続けると製品の性能を低下させてしまいます。銅は高温や高湿、硫黄や塩化物からの影響も受けやすいため、めっきで表面を保護することが大切です。

めっきを施すことで表面の酸化、腐食による劣化を防止でき、長期間にわたる信頼性と耐久性の確保につながります。

電気伝導性と実装性の向上のため

電子部品の接合品質は、リードフレームの表面の状態によって大きく左右されます。車載用リードフレームでは、電気抵抗の低減と安定した導通が求められるため、めっき処理が重要です。

リードフレームへの表面処理で採用されることの多い錫めっきは、電気伝導性が安定しており、車載用リードフレームなどの大電流でも性能を維持できます。また、融点が低いためはんだ付け性にも優れ、実装工程での欠陥の発生を抑えることが可能です。

適切なめっき処理によってリードフレームの表面の抵抗が均一化されれば、微細な信号伝達でも安定した動作が可能となります。

車載用リードフレームのめっき業者を選ぶポイント

車載用リードフレームへ高品質なめっき処理を施すには、めっき業者選びが大切です。

車載用の電子部品は過酷な環境で使用され、高い安全性が求められるため、ISO規格などの品質マネジメント体制を備えた業者かを確認しましょう。

希望するめっきの種類や仕様に対応した実績があるかどうかも大切です。さらに、試作から量産まで一貫して対応可能で、納期の調整にも柔軟に対応できる業者は、生産工程の計画に悪影響を与えず、安定したスケジュールでの納品が期待できます。

ここでは、車載用リードフレームへのめっき処理を依頼する際にチェックしておきたい業者のポイントを、三つ紹介します。

ISO9001などの認証の取得状況

車載用リードフレームは、品質要求が非常に厳しく、顧客による監査などへの対応力が求められます。

車載用リードフレームのめっき業者を選ぶ際は、ISO9001などの国際的な品質マネジメント認証を取得しているかをチェックしてみましょう。これらの認証は、工程管理やトレーサビリティ、不良率の低減、継続的改善などが組織的に仕組み化されていることを示しています。

また、めっき工程においては化学物質管理やRoHS準拠も重要なポイントです。環境規制への対応力を確認することで、より安全性が高く、長期で依頼し続けられる業者を選びやすくなります。

スズキハイテックは、国際的な品質マネジメント認証であるISO9001を取得しています。また、RoHS指令に準拠した、鉛を含まない錫や錫ビスマスめっきを採用しているので、今後も安心してご依頼していただくことが可能です。

希望するめっき加工での過去の実績

車載用リードフレームのめっき業者を選ぶ際は、過去の加工実績も確認しましょう。自社が希望する種類や仕様でのめっき加工の実績があれば、スムーズに依頼を進めやすくなります。

加工実績が豊富であれば、その分設備が充実していたり、作業員の経験が豊富だったりするため、より高品質な納品物を期待することも可能です。

過去の実績を確認する際は、納入実績や対応素材、寸法精度、表面処理範囲、ウィスカ対策、酸化防止策などもチェックしておくと安心です。業者のホームページや資料で確認できない場合は、問い合わせて確認してから慎重に検討していきましょう。

量産体制・一貫生産・納期対応力

車載用リードフレームのめっき業者を選ぶ際は、量産体制や一貫生産能力、納期対応力も重要です。

市場の需要の変化や仕様の変更に迅速に対応できる業者なら、需要や仕様に変化があっても長期にわたって継続して依頼を続けられます。納期の遅延も抑えられ、生産工程全体への影響も少なく、ひいては生産性の向上にもつながるでしょう。

また、めっき処理だけでなく前後の処理や検査などの工程を一貫して管理できる体制が整っている業者なら、よりスムーズに作業全体を進めることが可能です。不良が発生した際も迅速に原因を特定、修正できるので、納期の遅れを抑えやすいというメリットもあります。

車載用リードフレームへのめっきは、一度だけでなく長期にわたって契約を継続するケースが多いです。量産体制や一貫生産などの仕組みが整った業者を選べば、信頼できるパートナーとして依頼を続けられるでしょう。

車 リードフレーム めっき リードフレームの画像

スズキハイテックの車載用リードフレームへのめっき技術

スズキハイテックは、車載用リードフレームへのめっき加工において高い技術力と豊富な実績を持っています。

微細なリードフレームにも対応でき、はんだ付け性の高い錫や錫ビスマスめっきを中心に、最先端の自動めっき装置を導入しております。長さ300mm×幅100mmといった大型のリードフレームへのめっきにも対応できる設備があるため、より効率的に、コスパのいいめっき処理が可能です。

また、めっき処理だけでなく前後の処理や検査工程にも自動装置を導入しているため、高精度かつスピーディーな納品物を提供することが可能です。

めっき後のバリ取りには、独自技術であるデラミレスプロセスを採用し、モールド樹脂にダメージを与えることなくバリを除去。これによりデラミネーションを防ぎ、リードフレームの性能を長期間維持することも可能です。

車 リードフレーム めっき スズキハイテック新工場の画像

車載用リードフレームへのめっきはスズキハイテックにご相談ください

車載用リードフレームへのめっきは、製品自体の品質も左右する重要な工程です。依頼の際は、高精度な処理だけでなく、大量生産やスピーディーな納品などにも対応している業者を選ぶ必要があります。

スズキハイテックは、創業より110年以上にわたり、表面処理に携わってきました。常に最新技術や設備の導入にも積極的に取り組み、2025年には新工場も増築いたしました。

近年、めっき加工に対応できる業者や工場、設備は減少傾向にありますが、スズキハイテックなら今後も長期間、継続してご依頼していただくことが可能です。

国内で高精度なめっき処理ができる業者を探している、コスパのいい依頼先を探しているといった事業者様は、ぜひ一度スズキハイテックへお問い合わせください。

お問い合わせ先はこちら
電話番号:023-631-4703
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