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MPU用リードフレームへのめっきの基礎と錫めっきが適している理由

MPU用リードフレームへのめっきの基礎知識

MPU用リードフレームへのめっき加工は、製品の性能と信頼性を左右する重要な工程です。

MPUはパソコンやスマホ、自動車や家電、産業機器にいたるまで、さまざまな電子機器の中枢となる集積回路です。MPU用リードフレームへのめっき工程は、その品質を支える重要な役割を担っています。この作業の主な目的は、接触抵抗の低減、酸化や腐食の防止、そしてはんだ付け性の向上などです。

リードフレームに適切な表面処理を施せば、回路の接続が安定し、耐久性も長期間確保しやすくなります。また、めっきの種類によっては異なる材料同士の接合性を高めることが可能です。材料間の接続が安定すれば回路の信頼性も増し、製品全体の品質の向上につながります。

高品質なMPU用リードフレームに仕上げるには、めっきの技術が高く、リードフレームへの表面加工実績が多数ある業者へ依頼することも大切です。

MPU用リードフレームに錫めっきが適している理由

MPU用リードフレームへの表面加工はさまざまな種類がありますが、日本国内においては錫めっきが広く採用されています。 その目的は、接触抵抗の低減、はんだ付け性や耐食性の向上などです。

錫めっきを施してはんだ付け性が向上すれば、接続不良を防げ、加工工程における生産効率を高めることも可能です。

さらに錫は酸化しにくい性質を持っているため、錫めっきを施すことで耐食性が高まり、長く安定した品質のMPU用リードフレームに仕上げられるというメリットもあります。

錫めっきがMPU用リードフレームへの表面処理に適している理由を、詳しく見ていきましょう。

MPUとの接触抵抗が低く動作が安定する

錫めっきを施したリードフレームは、電気抵抗を低く抑えられます。

微細化が進むMPUは、わずかな電気抵抗の差でも性能に影響を及ぼす可能性があります。錫めっきを施して電気抵抗を抑えることで、信号の伝達や電力の供給が安定すれば、MPUの誤動作のリスクを減らすことが可能です。

なお、錫は柔らかく傷つきやすい性質があります。そのため、ニッケルめっきなど適切な下地と組み合わせて、酸化や劣化の影響を抑えて動作の信頼性を確保することも有効です。

はんだ付け作業がしやすく不良率が低い

錫めっきが施されたリードフレームははんだの濡れ性に優れ、はんだ付け作業を行いやすくなります。はんだがしっかりと均一に広がることで、接続不良の発生を防ぐことが可能です。

また、膜厚が均一になりやすい無電解錫めっきを用いれば、微細で複雑なリードフレームにも均一にめっきを施せます。その結果安定したはんだ付け作業が可能になり、製品自体の品質を高められます。

はんだ付け作業における不良率が下がれば、作業工程の効率も改善し、生産性の向上にもつながるでしょう。

酸化しにくく長期間安定して使用できる

錫は酸化しにくい性質を持っています。リードフレームに錫めっきを施せば、腐食を抑えられ、長期にわたり信号の伝達や電力の供給を安定させることが可能です。とくに長期間の使用が想定される製品のMPU用リードフレームでは、錫めっきの耐酸化性が製品の信頼性に直結します。

電子機器の頭脳ともいえるMPUは、パッケージ端子やはんだ接合部のわずかな接触の劣化でも動作不良の原因となります。そのため、錫めっきのように長期にわたって性能を安定させられる処理は非常に重要な工程です。

MPU リードフレーム めっき 半導体の画像

スズキハイテックのMPU用リードフレームへのめっき技術

スズキハイテックでは、MPU用リードフレームの性能と信頼性を高めるために役立つ錫めっきや錫ビスマスめっきなど、高度な表面処理技術を提供しています。

高精度な処理により、接触抵抗の低減やはんだ付け性の向上、酸化防止などが可能となり、MPUの安定した動作や長期にわたる信頼性を確保できます。

弊社では各自動装置も導入しており、MPU用リードフレームのように大量生産が求められる製品のご依頼でもスピーディーに対応することが可能です。

ここでは、スズキハイテックの技術と設備を紹介いたします。

錫めっき・錫ビスマスめっきを提供

スズキハイテックは、リードフレームの表面処理として錫および錫ビスマスめっきの対応が可能です。

錫めっきは融点が低くはんだ付け性に優れるという特徴がありますが、ショートの原因となるウィスカの発生を抑制する必要があります。スズキハイテックでは、錫めっきを行う際はウィスカ予防としてめっき後にアニール処理(焼きなまし)も行っています。

なお、錫ビスマスめっきは、人体に有害な鉛を含まずウィスカの発生も抑制できるめっきです。

弊社ではご依頼内容に合わせて錫および錫ビスマスめっきを提供しておりますので、どちらが必要か悩まれている場合もお気軽にご相談ください。

各自動めっき装置で大量生産が可能

スズキハイテックでは、ラックめっき装置、ラックレス連続めっき装置、バレルめっき装置など、各種自動装置を導入して大量生産の体制を整えています。生産数量が多くスピーディーさが求められるリードフレームへの表面処理についても、短納期で納品することが可能です。

また、めっき装置だけでなく分析機器や測定装置、検査装置なども導入し、社内でも積極的に自動化、社内完結の体制を整えています。生産スピードだけではない高品質な表面処理を、お客様のご希望に沿った仕様でお届けいたします。

MPU リードフレーム めっき 現場の様子

MPU用リードフレームへのめっきはスズキハイテックへ

MPUはさまざまな電子機器の中枢として機能する集積回路です。MPUのリードフレームへのめっきは、回路の安定性や製品そのものの信頼性などを高めるために重要な工程です。

スズキハイテックでは、MPUのリードフレームへのめっきのご依頼に対応しています。創業から110年以上の歴史のなかで培ってきた表面処理技術と、常に最新技術を取り入れる体制で、お客様にご満足いただける品質をお届けいたします。

2025年には尾長島工場を増設し、最新の自動生産装置を導入いたしました。今後も長期にわたり安定した品質でめっき加工をご提供できる体制を整えておりますので、リードフレームへのめっきの依頼先をお探しの事業者様は以下よりお問い合わせください。

お問い合わせ先はこちら
電話番号:023-631-4703
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